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市川 希*; 浜本 貴史*; 笹本 広; 市毛 悟*; 川喜田 竜平; 藤崎 淳*
no journal, ,
高アルカリ条件における緩衝材の変質挙動評価のモデルの妥当性評価のため、バッチ式反応試験と試験結果のモデル化を試みた。バッチ式反応試験では、セメントからの溶脱水を模擬した溶液(Region I溶液: 0.2MのNaOHとKOHの混合液でpH13程度及びRegion II溶液: 0.016MのCaOH溶液でpH12.5程度)とベントナイト(Kunigel V1及びKunipia F)を液固比50mL/g, 25Cまたは50Cの条件で、最長で2年間反応させた。その結果、例えば、Region I溶液とKunipia Fを50Cで反応させた試験では、反応に伴いモンモリロナイトのピーク強度がやや低下し、1.4年経過後以降では、フィリップサイトと推定される微量の二次鉱物の生成が推定された。この例を対象にモデル化を試みたところ、緩衝材の変質挙動としてモンモリロナイトの溶解量に着目した場合、モンモリロナイトの溶解及びイオン交換反応を考慮することで、概ね試験結果と整合した。一方、二次鉱物の沈殿反応を考慮した場合、整合しなかった。二次鉱物の沈殿に係る反応速度式のパラメータを対象とした感度解析の結果、不整合の要因は対象としたパラメータに依存するものではないことが示唆された。